壊れた農機具を買取できる場合と売却方法を解説|鉄くずとして売る前に
2022/01/25
農機具は土や水などが多い屋外で使うものなので汚れやすく、大切に使っていてもいつかは壊れて動かなくなります。
電化製品は壊れていると買い取ってもらえない場合が多いですが、農機具に至っては壊れていても売却できます。
もちろん故障状況によっては買取してもらえない場合もありますが、まったく動かない農機具でも意外な買取価格が付くこともあるので、鉄くずとして処分する前にまずは買取に出してみましょう。
壊れた農機具を買取できる場合とできない場合、そして売却する方法について解説します。
壊れた農機具は処分する前に買取に出すべき
壊れて使い物にならないような農機具でも、鉄くずとして処分する前に買取を検討することをおすすめします。
鉄くずとして売るのは簡単ですが、できれば手間をかけてでも買取に出すべきです。
処分する前に買取に出すべき理由を解説します。
処分する場合は費用がかかってしまう
どんな処分方法でも農機具の処分には費用がかかります。
たとえばスクラップで鉄くずにする場合、300kg以下なら10,000円程度、1~5tほどなら50,000円程度の費用が発生します。
ちなみに農機具は粗大ごみとして出すことはできません。
農機具の処分は回収業者に有料で引き取ってもらうか、スクラップにするかが基本です。
買取なら費用がかからずプラスになる
農機具を鉄くずにする場合は費用がかかりますが、買取なら処分費用がかからないうえに、買取代金が手もとに残ります。
農機具によって買取価格は大きく異なりますが、高価買取してもらいやすい農機具なら数十万円以上の買取代金を受け取れる可能性があります。
壊れた農機具でも買い取ってもらえる理由
壊れて起動すらしない農機具でも買取は可能です。
なぜ壊れていても買い取ってもらえるのでしょうか?
修理して中古で販売ができるから
壊れた農機具でも買い取ってもらえる理由のひとつが、修理をすれば再び使えるようになるからです。
再び使えるようになれば中古として販売ができます。
素人から見ればまったく動かないということは、どうしようもない部分が壊れてダメになっているイメージがありますが、実際は意外と簡単に直せるケースが多いです。
とくに日本メーカーの製品は、壊れても直せるように作られているので、どんな壊れ方をしていても基本的には直せます。
もちろん壊れている分、正常に動く農機具と比較すると買取価格が安くなりますが、業者側からすれば修理すれば現役で使える農機具を安く仕入れられるのでメリットが大きいです。
修理自体も、専門業者に任せると高額になってしまいますが、買取業者は自社で修理ができるのでコストを抑えて中古品としての販売ができます。
分解して部品のみで販売ができるから
故障部分が広範囲に渡る場合でも、人気メーカーの農機具なら分解して部品のみで販売できます。
やはりいくら修理ができるとはいえ、すべて直せるわけではありません。
しかし修理が難しい場合や修理費用が高額になってしまう場合でも、分解すれば部品として販売できるので、どんなに壊れていても買い取ってもらえる可能性が高いです。
とくに日本の主要メーカー(クボタやヤンマーなど)や古いモデルで廃盤になってしまったパーツなどは、国内だけでなく海外でも需要があります。
古くて壊れているから売れないかもしれないと思われがちですが、古くて壊れているからこその価値もあるのでぜひ買取に出しましょう。
壊れた農機具を売却する方法を解説
壊れた農機具を売却する方法は大きく分けて「フリマアプリ・ネットオークション」と「農機具専門買取業者」の2通りあります。
ではそれぞれについて詳しく解説します。
農機具専門買取業者
種類によってはリサイクルショップなどに売却することもできますが、農機具専門買取業者なら専門性が高いので、価値を適正に判断して相応の価格で買い取ってもらえます。
農機具買取業者に売却する方法 |
1.ホームページから査定の申込みを行う。 ※基本的に電話での申込みも可能。2.実物を見て査定を行い、買取価格を決定する。3.買取価格に問題がなければ売却する。 ※買取価格に納得できなかった場合や、査定を比較したい場合は保留にすることが可能。4.農機具の引き渡しとともに買取代金を受け取って完了。 ※農機具の引き渡しは査定当日に行われることが多い。 |
なおすべての農機具買取業者が壊れた農機具の買取ができるわけではないので、必ず問い合わせの際に壊れていることを伝えてください。
業者との取引をスムーズに行うポイント
査定を依頼する前に、正直に農機具の状態を伝えてください。
どこがどのように壊れているのか、電源は入るか、欠けやパーツの紛失はあるかなど、できるだけ細かく伝えることで、買取可能かどうかの判断ができるので、業者との取引がスムーズに進みます。
ちなみにどの業者も、ヤードへ直接持ち込むことは禁止しているので、必ず出張査定を依頼してください。
フリマアプリ・ネットオークション
フリマアプリやネットオークションを使えば、業者を介さずに個人間で壊れた農機具の売買が可能です。
自分で農機具を修理できる人や、パーツだけが欲しい人などが購入します。
しかし個人では壊れた農機具を購入するハードルが高いので、買い手は現れにくい可能性が高いです。
フリマアプリ・ネットオークションで売却する方法 |
1.出品用のアカウントを作成する。
2.農機具の状態(壊れている部分や傷の有無など)を確認し、出品ページに載せる写真を撮影する。 3.農機具の詳細と写真を記載して出品する。 4.買い手が現れたら指定の配送方法で農機具を届ける。 5.指定された配送方法で購入者に農機具を引き渡す。 6.購入者が農機具を受け取ったら、出品用アカウントに買取代金が支払われるので、出金申請を行って完了。 |
壊れていることを承知のうえで購入されるものの「もっと状態がいいと思っていた」など、トラブルが起きる可能性があるため、壊れた農機具の個人間取引はおすすめできません。
トラブルを避けるために意識するべきポイント
壊れた農機具の個人間取引はクレームのリスクが高いので、おすすめできない方法です。
もしフリマアプリやネットオークションを使って売却するのであれば、写真と説明文は細かな部分もよくわかるようにしてください。
とくに写真は細部まで撮影して、見た目だけで状態がわかるようにしましょう。
・傷や凹みがある部分
・どんな壊れ方をしているのか
・部品や本体の状態(本体や部品は問題ない、欠けている、一部が紛失しているなど)
説明文にはできるだけ細かく、そして状態を正直に書いてください。
きちんと相手に現状が伝わるような出品ページを作り込めば、イメージの相違がなくなり、トラブルに発展しにくくなりますよ。
壊れた農機具を買取できる場合とできない場合
壊れた農機具は買取できる可能性が高いものの、場合によっては業者が買取を拒否することがあります。
なお、業者によって買取可能のボーダーラインは異なるので、まずは壊れていても買い取ってもらえるから問い合わせることから始めましょう。
買取できるOKパターン
農機具は壊れていても、基本的に買い取ってもらえます。
・部品が破損している
・大きな傷や凹みがある
・正常な動きをしない
・まったく動かない
・電源を入れても起動すらしない
・部品が錆びてボロボロになっている
・部品と本体がバラバラになっている
・一部の部品を紛失している
通常の電化製品や生活用品では買い取ってもらえるとは思えないような状態でも、農機具なら買取可能な場合が多いです。
「売れないかも…」と諦めるのではなく、まずは問い合わせることから始めてください。
買取できないNGパターン
壊れた農機具でも基本的には買い取ってもらえますが、場合によっては買取できないこともあります。
・盗難の可能性がある農機具:車体番号が削られているなど。
・ローンが残っている農機具:未返済のうちは所有権が金融機関にあるため。査定自体は可能。買取価格が返済額より上回る場合も買い取ってもらえる可能性がある。
・相続が完了していない農機具
・持ち主に無断で売却しようとしている場合
・住所の偽りがある場合
・出張査定を拒否する場合
・著しく破壊されている場合:水没したものや、火災で溶けたり黒く変色したもの。業者によって対応が異なるので要相談。
基本的に所有権が自分ではない農機具や、状態が悪くパーツとしても使えないような農機具は買い取ってもらえません。
業者によって対応が異なる部分がありますが、買取できるボーダーラインは「パーツとしての価値が残っていること」です。
しかし業者によってはどんなに状態が悪い農機具でも、買い取ってもらえる可能性があるので、まずは相談することから始めましょう。
壊れた農機具は鉄くずとして売る前に買取事業者に出すことがおすすめ
壊れて使い物にならない農機具は鉄くずとして売るのもひとつの手段ではありますが、できればそのままの状態で買取に出すことをおすすめします。
壊れていても修理をすれば使える場合や、パーツとしての価値がある場合が多いので、鉄くずにしたり廃棄したりするのではなく、まずは農機具買取業者に査定を依頼しましょう。
もちろん状態によっては買取ができないケースもありますが、業者によって対応が異なるのでまずは相談してください。
フリマアプリやネットオークションを使えば、業者を介さずに個人間で取引ができますが、壊れた農機具はトラブルに発展しやすいのでおすすめできません。
専門の業者なら本来の価値を適正に判断し、壊れていても価値相応の買取価格を付けてもらえるので、ぜひ処分する前に買取を検討してみてください。