農機具買取相場は買い取り業者によって大きく異なる。|失敗しない売却方法

2022/01/25

農機具ごとにそれぞれ中古の買取相場がある程度決まっていますが、じつは買い取り業者によっても相場が大きく異なります。

金額が大きくなればなるほど、業者ごとの買取相場に大きな差が出るので、農機具を売却するならよく比較することが重要です。

なぜ業者ごとに買取相場が異なるのか、相場が変わってしまう理由と失敗しない農機具の売却方法を高く売れるコツとともに解説します。

【種類別】農機具買取相場を解説

コンパクトなものから大型まで、農機具にはさまざまな種類があります。そして農機具は基本的に、ある程度使い込んだものでも買取に出すことができます。

農機具の種類別買取相場は以下の通りです。

農機具の種類 買取相場(万円) 高めの場合(万円) 安めの場合(万円)
コンバイン 50~100 150~200 1~
トラクター 50~100 150~300 1~5
田植機 20~40 ~100 1~
耕運機 2~5 ~15
除雪機 5~20 40~100 0.5~3

メーカーやモデル、状態によって買取相場に価格差があります。

そのため相場よりもはるかに高く買い取ってもらえるケースもあれば、ほぼ買取価格が付かないケースもあります。

業者によって農機具の買取相場が大きく異なる理由とは

農機具の買取価格は種類やメーカーなど、さまざまな要因によって変化します。

そして同じ農機具でも、複数の業者に査定を依頼すると買取価格が大きく異なるケースがあります。

なぜ業者によって農機具の買取相場が異なるのか、査定での評価基準とともに解説します。

中古の農機具を評価する点はどの業者も同じ

基本的にどの業者も査定の際に確認するポイントは同じです。

・モデル(機種、車種、グレードなど)
・年式
・走行距離(トラクターや運搬車など)
・見た目(色や傷、凹みなど)
・状態(故障部分や動作など)

また査定士によって評価が著しく変わることもありませんが、どのポイントを重視するかは業者によって変わります。

業者によって得意・不得意がある

たとえば自社で解体や修理を行っている場合は、まったく動かない農機具でも買い取ってもらえる可能性が高いです。

しかし一方で簡単な修理しかできない場合や、クリーニングしか対応できない業者の場合は、壊れた農機具は買い取ってもらえません。

また業者によってはエンジンがかかる農機具のみ、コンパクトな農機具のみなど買い取れる農機具が異なります。

業者によって得意不得意があり、たとえどんな農機具でも買取に応じる業者であっても、販売ノウハウが少なく不得意な農機具には相場よりも安い査定が出る可能性があります。

業者にとって得意な農機具なら査定額が高くなり、不得意な農機具なら低くなるので、業者によって買取価格に大きな差が出てしまうのです。

販路によっても買取価格が大きく変わる

買い取った農機具の販売方法や、販路は業者によって異なります。

・買い取った農機具は手を加えずにそのまま販売する
・個人への販売は行わずにべつの業者に売る
・修理や仕上げを行ってから販売する
・店舗に並べて販売する
・海外へ輸出する

売れるまでに携わる企業や個人が多いほどコストがかかり、買取価格に大きく影響します。

また輸出販路を持っている業者なら、国内では人気がなく安値しか付かない農機具でも、比較的高値で買い取ってもらいやすいです。

とくにコスト面は買取価格にダイレクトで影響が出る部分なので、業者によって大きな差が生じやすいです。

農機具を失敗せずに売却する方法

農機具の買取を依頼し、実際に売却したあとに損をしてしまったことに気付いて後悔するケースは少なくありません。

損失自体は大したことがない程度であっても、やはりお金が絡んでいる以上は失敗したくないところです。

失敗せずに農機具を売却する方法について、ポイントごとにまとめて解説します。

ポイント1:農機具買取でよくあるトラブルを理解する

農機具買取業者のホームページを覗いてみても、どの業者もトラブルとは無縁な印象を抱きます。

しかし意外と小さなトラブルが多いので、自分がトラブルに巻き込まれる前にどんな事例があるか理解しておきましょう。

よくあるトラブル事例

・農機具の悪い点ばかりを指摘し価値がないような印象を持たせ、相場よりも安い価格で買い取る。

・希望金額を聞いて、相場より安い金額が提示されると、多少上乗せする程度で買い取る。

・契約書に小さくキャンセル不可の条件を提示。知らずにキャンセルすると高額な違約金を要求する。

・査定が完了し買取の契約を成立させたあとに、「実は…」と条件をつけて買取価格を減額する。

 

予めどんなトラブルがあるか把握しておけば、トラブルに巻き込まれるリスクが下がります。

ポイント2:業者選びは慎重に行う

農機具の売買で失敗する大きな理由のひとつが業者選びです。予め業者に関する情報をリサーチして、誠実ではない業者を選ばないように気をつけましょう。

業者選びの際には、以下のポイントを重点的にチェックすると、失敗を回避できる可能性が上がります。

・出張買取の有無:オンラインのみ、出張は査定のみより買取自体も対応できる業者が好ましい。

・査定や基本的な手数料が無料:振込手数料、出張手数料がかからない業者の方がお得。

・同じ農機具買取実績がある:コンバインならコンバイン、運搬車なら運搬車と売りたい農機具を過去に買い取った実績がある業者がおすすめ。

・口コミの確認:業者のホームページではなく、SNSや口コミサイトの投稿を確認する。

業者の実態を把握することが失敗を回避することにつながるので、必ず査定や買取を依頼する前にリサーチを行いましょう。

ポイント3:売りたい農機具の買取相場をある程度把握する

農機具は種類やメーカー、モデルによって買取相場が異なります。

まずは業者の買取実績やネットオークションの落札価格などを参考に、売りたい農機具の買取相場を把握しましょう。

あらかじめ買取相場を把握しておけば、不利な契約を回避して金額交渉も行いやすくなります。

ポイント4:複数の業者に無料査定をしてもらう

業者によって買取相場に差があるので、査定の依頼はひとつの業者にとどまらず、複数にお願いしましょう。

やはり査定金額をよく比較することがもっとも大切な部分です。金額によっては数十万以上の差が出る可能性があります。

また本来は価値がある農機具であるのにも関わらず、故障しているからという理由で価格が付かずに損をしてしまう可能性もあります。

失敗せずに農機具を売却するなら、一括査定などである程度の金額を出してもらったら、希望に近い複数の業者に出張査定を依頼してください。

なるべく高く農機具を売却するには?

なるべく高く農機具を売るなら、査定に出す前に状態をある程度整えておくとよいです。

また普段の使い方や保管方法も査定結果を左右する要因なので、農機具はできるだけ丁寧に扱ってください。

では農機具を高く売るコツについて解説します。

なるべく高く農機具を売却するには?

査定前に綺麗に掃除する

農機具は土や草などが多い場所で使用するので、非常に汚れやすく塗装も剥がれやすいです。

そして汚れは見た目が悪くなるだけでなく、故障の原因になることもあります。

できるだけ高く売却するのであれば、保管前や査定前にしっかり農機具を綺麗に掃除して、すぐに使えるような状態にしておきましょう。

見た目が綺麗になるだけでも印象が変わり、よい評価がもらえる可能性がアップします。

動作確認は忘れないように

農機具が正常に動作するかどうかは、買取価格に大きく影響する部分です。

査定に出す前に正常に動作するか確認し、依頼時に動作確認を行ったことを伝えると、高めの査定を出してもらえる可能性が上がります。

また直前の動作確認だけでなく、使わない時期でも定期的に動かしてあげた方が農機具は長持ちするので、1~2ヶ月に1回を目安に農機具を稼働させてください。

メンテナンス履歴がわかるものを準備する

整備記録簿や領収書など、農機具をメンテナンスした履歴がわかるものがあると、査定結果がよくなるケースが多いです。

1度もメンテナンスを行ったことがない農機具と、部品の交換やお手入れがきちんとされている農機具を比較すると、定期的にメンテナンスしている方が長く使えて故障しにくいです。

故障のしにくさや長く使えるかどうかは、査定に影響する部分なので、過去のメンテナンス履歴がわかるものを揃えておきましょう。

農機具の保管は屋内がベスト

いずれ使わなくなる可能性がある、使ってみたら自分に合わなかったなど、なんらかの理由で将来的に手放す予定の農機具は、屋外に放置するのではなく屋内できちんと保管しましょう。

やはり屋外だと雨風に晒されてしまい、劣化が早くなる可能性があるからです。また傷や汚れがつきやすくなり、場合によっては錆付きによる故障が発生する可能性もあります。

コンパクトな農機具だけでなくトラクターやコンバインなど、大きな農機具であっても屋内保管が基本です。

農機具を保管する倉庫がない、農機具が大きすぎて倉庫に入らない場合は、ブルーシートや専用カバーなどで覆って、なるべく雨風に晒されないように保管しましょう。

農機具の失敗しない売却方法は相場を把握して業者を選ぶこと

農機具の買取相場は業者によって異なります。高額買取が望める農機具の場合、業者選びに失敗すると大きな損をしてしまう可能性があるので注意しましょう。

農機具の失敗しない売却方法はまず、農機具そのものの相場をある程度把握しておくことです。

相場を把握したうえでより適切な査定をしてもらえる業者を選びましょう。

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