クボタコンバインの中古相場と最新版の価格表を解説

2022/02/13

クボタのコンバインは規模や農作物の種類に合わせて選べるほど、ラインナップが豊富です。

さらに製造・販売が終了したモデルでも、現行・最新モデルに負けず現役で使用できる機種がたくさんあります。長く人気を誇っているモデルは、中古でも数百円で取引されることも。

クボタのコンバインについて、中古相場と最新版の価格表を人気モデルの特徴とともに解説します。

シリーズ別クボタのコンバインの特徴を解説

世界でも活躍するクボタのコンバインは、用途や規模に合わせてさまざまなシリーズが展開されています。

まずはクボタのコンバインの特徴について解説します。

クボタのコンバインならではの特徴は使いやすさ

クボタのコンバインの特徴はなんと言っても、ユーザーがいかに使いやすくなるか、効率が上がるかを重視している点です。

クボタのコンバインは効率を求めて改良が続けられているため。できるだけ作業の負担が減るような機能が搭載されています。

たとえば2022年1月に登場した最新モデル「KALWAY KR217/220/321/323」は、工具なしで簡単に刈取部の詰まりを解除できる機能や、収穫物をこぼさないもみシャッタなどを搭載。

レバー操作を大幅に削減できる「楽刈フィット」を、ボタンひとつで操作できるなど、大変な農作業を軽々こなせる機能を多数搭載しています。

また「Agri Robo DR6130A」には、手動運転をもとに生成されたマップをなぞって動く「自動運転アシスト機能」が搭載されており、最先端の技術を用いた作業の効率化が実現しています。

農業のデータ化や省エネ化など、とにかく使いやすくて地球にも優しい点が、クボタのコンバインの特徴です。

SRシリーズの特徴

SRシリーズは現行シリーズではありませんが、現在でも中古品は人気があります。

長く使い続けられるようメンテナンス性を高めるために、業界で初めてラジエーターに正逆転ファンを搭載。収穫作業中に藁くずなどが飛ばせるようになり。清掃せずに1シーズン過ごせるほど効率的になりました。

またコンバインの中では比較的手頃な価格で、すでに生産が終了していることから中古品は手が出しやすい価格になっているのも特徴です。

比較的重量が軽く、大きさもコンパクトなので狭い農地での利用に適しています。

ERシリーズの特徴

現行モデルも登場しているERシリーズは、2008年から販売された比較的新しいシリーズです。

シンプルな操作で使いやすく、踏み倒しを防止しながら刈り取れる楽刈機能が搭載されています。農地の形状に合わせて刈り取り部を自動で調節可能。

条数の選択肢が多いので、小規模農地はもちろん大規模農地で活躍できます。

ARシリーズの特徴

ARシリーズは2~6条刈まで揃っているので、農園期の規模に合わせてコンバインが選べます。

ARシリーズには高速脱穀と刈取部の開閉機構のふたつの特徴があります。

コンバインの中でももっとも仕事をする部分であるこぎ胴に長さを与え、扱ぎ残しやささり粒を大幅に減らし、脱こくロスの軽減を実現しました。

また選別部分も広く作られているので、以前よりもスムーズな流れで作業ができるように。

そして刈取部を横に開けられるよう改良され、場所を選ばず内部の状態が確かめられるようになりました。

ARNシリーズの特徴

ARシリーズの後継機として登場し、現行モデルではおなじみの楽刈フィットが初めて搭載されたシリーズです。

全面刈ができるので、手作業が必要なあぜ道もお任せできます。

すでに販売は終了していますが、現行モデルに近い高機能なシリーズなので、中古市場では現在でも人気があります。

DRシリーズの特徴

DRシリーズは現行モデルで最新技術を取り入れたシリーズです。

水分とタンパク質の含有率と、こく粒重量を計測できる「食味・収量センサ」を搭載。

さらにアグリロボシリーズには、直進キープや自動運転アシストなど、作業をより効率化できる最新技術をふんだんに取り入れています。

中古品はほぼ出回っていないので、新品から機種を選んだ方が早いでしょう。

WRシリーズの特徴

クボタのコンバインにはさまざまな機能が搭載されていますが、WRシリーズはあえて機能を絞りシンプルな仕様で低価格を実現したシリーズです。

金額面だけを見るとやはり高価ではあるものの、基本性能がほぼ変わらないほかのシリーズと比較するとぐっと価格が抑えられていることがわかります。

性能の高さはもちろん、環境性能とメンテナンス性が進化しているので、強く優しい収穫作業ができます。

なお新品の価格がほかのシリーズよりも安価であり、比較的新しいモデルでもあるので、中古品はほぼ出回っていません。

クボタのコンバインの選び方を解説

クボタのコンバインの選び方を解説

クボタのコンバインは種類が豊富で、すでに製造・販売が終了したシリーズでも現役で活躍できるほどのポテンシャルを持っているモデルが多いです。

非常に選択肢が多い中からピッタリのコンバインを選ぶ方法を解説します。

農作物の種類で選ぶ

まずは収穫する農作物の種類で絞りましょう。

クボタは大きく分けて「自脱型」と「普通型」のコンバインが販売されています。

自脱型コンバインはお米や麦専用で、刈り取りと脱穀の両方ができる機種です。選別も自動で行うため、収穫に必要な作業を一気に進められます。

選別機能も普通型より優れているので、効率を重視した米麦専門農家におすすめです。

そして普通型コンバインはどんな作物にも対応しているので、多品種栽培を行う場合におすすめです。

農作物に合わせて収穫キットを用意しなければなりませんが、1台で多品種の収穫が可能なのでコストパフォーマンスに優れています。

ただし選別は茎部分も取り込んでしまうので、自脱型コンバインと比べると性能が劣ります。

農地や道の広さで選ぶ

農地の大きさに合わせてコンバインを選ぶのは当然ですが、忘れてはいけないのが道の広さです。

公道はほぼ問題ありませんが、あぜ道を通る場合は道幅に注意してコンバインのサイズを選んでください。

条数が大きいほど効率的ではあるものの、その分コンバイン本体も大きくなるので、農地だけでなく道の広さも考慮して選びましょう。

シリーズ別クボタのコンバイン中古相場と最新モデル価格表

中古品の相場は新品の3割程度が目安と言われていますが、コンバインの場合はもとの価格に加えて年式や使用時間(アワーメーター)などが価格に影響します。

過去から現在まで販売された中古コンバインの相場と、現行・最新モデルの価格表をご紹介します。

コンバインの導入を検討する際の参考にしてみてください。

クボタのコンバイン中古相場

クボタのコンバイン中古相場はシリーズごとに異なります。

30~50万円程度で購入できるものもあれば、中古でも400万円を超えるものもあります。

シリーズごとの具体的な中古相場は以下の通りです。

・SRシリーズ:30~70万円
・ERシリーズ:50~150万円(現行モデルのため400万円以上もあり)
・ARシリーズ:40~80万円
・ARNシリーズ:60~100万円

中古コンバインは、比較的新しいハイパワーモデルでも200~400万円前後で購入できるケースが多いです。

なお時期や新モデル登場などの影響で変化することがあるので、必ずしも相場通りの価格で購入できるわけではありません。

現行品・最新モデルの価格表

現行品と最新モデルをまとめて価格表でご紹介します。

機種 条数 価格
Agri Robo DR6130A 6 20,845,000円
KALWAY KR217/220/321/323

※2022.1発売最新モデル

2~3 2,893,000~4,963,200円
DIONITH DR6130/6115/595/575 5~6 11,385,000~20,352,200円
DIONITH DR6130SX/6115SX/59SX5 5~6 15,620,000~20,737,300円
WORLD WRN6100 6 13,640,000~14,740,000円
WORLD WR575/6100 5~6 9,713,000~13,068,000円
DYNAKITE NEO Special ER448N 4 8,173,000~10,139,800円
DYNAKITE NEO Special ER438N 4 6,226,000~7,290,800円
R325-SP 3 4,807,000~5,192,000円
ER215-SP/217-SP 2 2,607,000~3,443,000円
ER213NSP/220SP/215SP/323SP 2~3 2,068,000~4,255,900円
Racty ER211N/213N 2 1,540,000~1,936,000円
Agri Robo WRH1200A2 17,6000,000~18,810,000円
WORLD WRH1200 15,510,000~16,720,000円
ERH450 7,205,000~9,483,100円
SC250 3,410,000円

 

高性能でハイパワーなモデルほど価格が高くなり、中には1,000万円を超える機種も。

新品を購入する場合は中古価格と性能をよく比較して、ランニングコストなどを考慮したうえで選択するとよいでしょう。

中古価格と最新モデルをよく比較して購入するのがおすすめ

クボタのコンバインは人気が高く性能も優れているので、年式が古いモデルでも高値で販売されていることがあります。

中古相場は全体的に現行・最新モデルと比較すると遥かに安くなっていますが、ランニングコストなどを比較すると新品で購入した方がよいケースもあります。

とくに現行モデルは新品とあまり変わらない価格で販売されているケースもあるので、性能やアワーメーターの値など、さまざまな点をよく比較して購入するのがおすすめです。

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